きょうのMVPは福島千里で決まりだ。11秒30は日本人大会記録。日本選手権の女子100メートルの大会記録は外国人選手を招待していた頃にバハマのP・デービスがマークした11秒29。その大会記録に迫った。日本選手が日本選手権でマークしたベストタイムは去年福島が準決勝で記録した11秒32。次いで去年の優勝タイム、高橋萌木子の11秒34。外国人選手をオープン参加扱いしている現在の規定を考えれば、11秒30は大会新記録同等の価値がある。去年のアジア選手権の優勝タイムに匹敵する素晴らしい優勝記録だ。◆福島はチャンスを逃したという悔しさか、記録を期待する声に応えられなかったという申し訳なさか・・・。何より本人が「自分に期待しすぎてしまった」と。晴れやかな優勝者とは思えない神妙な感じを見せていた。もともと、今年の目標は11秒2台をコンスタントに出すこと。1台、0台に突き抜けるのはチャンスがあれば・・・というもののはずだった。100分の1だけ2台を逃したが、オールモスト目標クリアではないか。確かに1や0に行くチャンスだったかもしれないが、なによりナショナルチャンピオンになる、勝つことは重い。◆女子短距離はレベルアップし輝きを放っている。そのチャンピオンなのだ。高橋萌木子の戦い方も面白かった。北風が決勝の8人の中にいたのも感動的だった。◆きょう私は中村監督の予言を信じていた。「自己記録は出るでしょう」すなわち、日本記録誕生だ。記録誕生にはいろいろな兼ね合いがある。予選、準決勝、決勝と変化していく面白さがあった。たまたまきょうは実現しなかったが、既に次ぎのステージに上がっている確信を得た。「30(サンゼロ)でも良いと言ってくれる人がいたらうれしい・・・」と福島は言った。そして、きょうの結果で今回は記録はだめかなという失望の空気の中で実は明日の200は面白いかもしれませんよということも。◆大会記録はデービスの22秒73。日本選手大会記録は23秒00だ。日本記録は22秒89。初日の100と200は今季最悪という自己採点していたが、予選の記録は23秒66。◆女子100mHは午後4時35分、女子200mは午後5時40分▼
[URL]
セコメントをする