女子100mH木村文子
2015-07-10


先月の日本陸上選手権、女子100mHの決勝で悲鳴が上がった。ロンドン五輪代表、13年のアジア選手権優勝、去年のアジア大会、今年のアジア選手権で銅メダルを獲得している木村文子が最初のハードルをいきなり引っ掛けると、次のインターバルは4歩(普通は3歩で同じ足でハードルをまたぐ)。反対の足になった2台目には、まともにぶつかり前方に転倒した。2013年の全日本実業団の悲劇を知る者もいただろうし、世界選手権の代表がかかった大事なレースでのアクシデントへの悲鳴だったのかもしれない。■大怪我をした2年前の実業団とは違い、木村は起き上がる。3台目のハードルは一旦、後ずさりして助走、加速し直しリスタート。およそ20秒もかかってフィニッシュまでたどり着いた。失格。記録は残らなかった。「思い切り行こうとした結果なので・・・」。顔面蒼白、起きてしまった現実に呆然としながらも、毅然とした態度を保ちインタビューに答えた。「3カ国に出る」。それはそこで記録を出して世界陸上の切符を掴んでみせるという決意の現れに違いない。■木村文子はグランプリシリーズのゴールデングランプリ川崎で日本人トップ。世界選手権参加標準記録の13秒00をクリアすれば第2次世界選手権代表に加わる条件を満たす。●武井壮の陸上魂!!7月13日深夜放送《日中韓3カ国交流/南部忠平記念 陸上競技大会 (7月12日、札幌厚別公園競技場)》
[陸上&マラソン]

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